
「まさかこんな時代が来ようとは……」
2021年5月、衣浦グランドホテルはコロナ禍の煽りを受けて閉館を余儀なくされました。
私自身、長く歩んできたホテルマン人生の中で、こんな事態は始めてでした。
ともにホテルの伝統を守ってきたスタッフたちと涙を流しながら、
「必ずまたホテルを再開し、私たちも再会を果たそう」
と誓い、最後の一人の背中を見送った日が、昨日のことのように思い出されます。
そしてこのたび、地域の皆さまの声と、戻ってきてくれた仲間たちのおかげで、
再びこのホテルの扉を開ける準備が整いつつあります。
「伝統を守りながら、改革する」「停滞は、衰退である」
くじけそうになるとき、私はいつもこんな言葉を口にしていました。
お客様と従業員のために、一日でも長くホテルを存続させることがお客様への最大のサービス
という一心で、新しい衣浦グランドホテルを作り上げています。
大切な人と過ごす非日常の時間、ふらっと立ち寄る日常のひととき。
そのどちらにも、心から寄り添える場所であるために。
6月のリボーンオープンに向けて、スタッフ一同準備を進めております。
この街に再び光が灯る日を、どうぞご期待ください。
衣浦グランドホテル
総支配人 大塔 勝朗